暮らす人のストーリー

安心できるこの環境で、
日々の楽しみを自分でみつけていく暮らし。

2023.06

私たちフージャースは、2013年からシニア向け分譲マンションDUO SCENE(デュオセーヌ)の分譲を開始しました。今回の「デュオセーヌ江古田の森公園」は、コロナ禍の2022年8月に竣工、9月に引き渡しを開始。デュオセーヌシリーズでは10棟目になります。
「高齢になったら、都心の便利な場所で暮らしたい」というニーズ。一方で、都心の場合、面積に限りがあるので、これを「引っ越しを機に不要な物は整理し、シンプルに暮らしたい」という機会として捉えて、デュオセーヌシリーズでは初めて、東京23区での開発となりました。
今回は、そんな「デュオセーヌ江古田の森公園」に暮らす、Mさんのストーリーをご紹介します。

暮らしてみないとわからない

定年まで、都内でご主人と一緒に商売を営んでいたというMさん。引退後は、ご主人と世界中を旅行して過ごしていたそうです。90歳を目前に控えて、今後の住まいを検討する中で、ご自身の体調を鑑みてリハビリなどサービスが充実している有料老人ホームを見つけて入居されました。 リハビリやサービスを通して、今よりも健康に暮らすことを期待して入居したMさん。しかし、入居してみるとリハビリなど健康増進を目的としたサービスを利用する方は少なく、徐々に掃除・洗濯・食事と手厚いサービス任せの暮らしになっていく居住者の方がたくさんいたそうです。

「健康になるために入居したはずが、どんどん暮らしが人任せになっていく…もちろんそれも高齢者にとっては必要なことですが、私は健康を期待して入居していますから、これではいけないなと思いましたね。もっと自立して生活したいなと。それで、新聞広告でデュオセーヌ江古田の森公園を見つけた友人が見学に行くと言ったので、ついて行ったんです」。

当時のことを振り返るMさん(2023年撮影)

新しい住まいを求めて

新築であること、息子さんのそばで暮らせることを条件にしていたMさん。見学に行くと、狭すぎず広すぎずのちょうど良い間取りや、息子さん達の家までの距離、そして何よりシニア向け分譲マンションで自立した生活をしながらも、いざという時には医療や介護サービスが受けられる体制に「ここだ!」と思ったと言います。

「営業の方からお話を聞いて、外出の時間制限などもなく出入りも自由で、ここならありのままに暮らせそうだと思いましたね。見学に行ったその日にすぐ申し込みをしたんです。有料老人ホームの入居から約2年。自分でも思い切った決断だったなと思いますよ。でも、引っ越しをして本当によかったです。どちらの暮らしも経験した私だからこそ、この場所の良さがよくわかります」と、笑顔です。

練馬区の住宅街に誕生した、デュオセーヌ江古田の森公園(2022年撮影)

自立した暮らし

Mさんの暮らしは、以前の有料老人ホームで暮らしていた時とは大きく変わりました。朝は6時には起床して、血圧をはかり、掃除をして新聞を読む。そのあとは、朝食の準備です。今では当たり前のこの暮らしも、有料老人ホームではそのほとんどをスタッフにお任せしていたそうです。
朝食が終われば、共用部で行われるラジオ体操に出かけます。そのあとは、ロビーで新聞を読んでくつろいだり、馴染みのデパートのカタログショッピングを楽しんだり、近所のスーパーや江古田の森公園へ出かけるなど、毎日やることはたくさんとMさんは言います。

「このマンションでは毎朝体操がある以外にも、定期的に共用部のグランドピアノを使っての演奏会や、卓球のイベントがあったり、スタッフの方が色々と考えてイベントをしてくださいます。毎朝の体操のメンバーは、顔を合わせば挨拶をする関係で、たまに雑談もしたり。程よい関係で、心地よいですね」。

共用部のラウンジで新聞を読む時間(2023年撮影)
グランドピアノのあるラウンジでは、定期的に演奏会が開催される(2022年撮影)

そんなMさんが入居後に、自分で始めた取り組みがあります。それは、麻雀サークルです。入居したタイミングから、好きな麻雀を一緒にできる仲間が欲しいと思っていたMさんは、スタッフに相談し、「サークルがないならつくってしまおう」と、自分でサークルを立ち上げることにしました。

「昔、ママ友と始めた麻雀でしたが、この歳になっても好きで。毎朝の体操の時に、『麻雀します?』って声をかけて仲間を集めたんです。今では4人の仲間ができて、みんなで麻雀を楽しんでいます」。

こうしたMさんの活動から刺激を受けた居住者の方が「次は、卓球サークルを立ち上げたい」と手をあげたり、緩やかな居住者の繋がりから、自発的な取り組みが生まれています。

毎日の楽しみを笑顔で語っていただきました(2023年撮影)

シェアという考え方

デュオセーヌ江古田の森公園の共用部には、ブックライブラリーがあります。これは引っ越しを機に断捨離で荷物をコンパクトにした居住者のことを考えて、自分で買わずとも幅広いジャンルの本を読めるようにと思って作ったものです。

「直木賞などの話題の本から手軽に読める本まで何でもありますから、ライブラリーは頻繁に利用していますね。他の居住者の方もよく使っているみたい。私たち高齢者は、せっかく本を買っても、何度も繰り返し読むわけではないので、自分が持ってきている本も、このシェアライブラリーに置いてもらえないかな、なんて最近は考えているんです。本以外にも、そうやってみんなでシェアできるものって色々ありそうですよね」、Mさんの暮らしを良くしたい、楽しみたいという思いは、止まることがありません。

ブックライブラリーは、ひとりでゆっくりと読書を楽しめる空間設計に(2022年撮影)

緩やかな居住者同士の繋がりから立ち上げたサークル活動や、近所で暮らす家族との時間など、毎日を伸びやかに楽しむMさん。取材の最後に、「元気なうちは、自分で決断してできることは何でも最後までやってみたいんです。そんなふうに考えて、今は毎日を楽しんでいますよ」とおっしゃっていたのが印象的でした。
高齢になり暮らしがコンパクトになるからこそ、そこから様々なアイデアが生まれてきます。都心部でマンションを作るとなると面積が限られますから、それはなおさらです。マンションは作ったら終わりではなく、居住者の方と一緒に育てていくという大切なことを教えていただいた取材でした。

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