時を重ねたこの街で、
景色とともにある暮らし
街の歴史を受け継ぎ、景観をつなぐ ――
今回の「デュオヒルズ城内」は、佐賀県佐賀市の中心部に位置する佐賀城公園のお濠に面した、非常に希少な立地の物件です。由緒あるこの土地で、街やお濠の景観と調和する建物とすること、そしてここで暮らす住民の皆様がその景色や空間を十分に享受できることに、私たちは知恵を絞りました。
今回は、「デュオヒルズ城内(以下、DH城内)」のプロジェクトストーリーをご紹介します。
唯一無二の立地
DH城内は、佐賀城跡の外濠沿いに面しています。また南側にはお濠を囲むようにして散策路が続き、石垣や青々と茂った楠の大木群を間近に見ることができます。お城に近接した場所というだけでも珍しいですが、佐賀城の長い歴史と豊かな自然を楽しめる、非常に希少な立地です。
住宅地としても人気のエリアで、物件の周辺には県庁や市庁舎、警察署、美術館、図書館があったり、県内でも有数の進学校があったりと、文京区の一面もあります。このように昔から大切にされてきた場所で、ここ数年間分譲マンションの開発は積極的には行われていませんでした。
そんな場所で偶然にもご縁をいただき、フージャースとしては初めて佐賀県でマンションを分譲することになりました。立地は申し分ないとはいえ、戸建てが優勢のマーケットでマンションを分譲すること、そして市民の方から長年愛されている場所ということもあり、緊張感を持ってプロジェクトが始まりました。
歴史的景観と調和する
私たちが最初に行ったのは、土地の読み解きです。現地に足を運び、文献を辿り、佐賀城の外濠沿いという立地における、この場所での暮らしを考えました。
実は、この場所は今回の開発に至るまで、公道とお濠の間にはコンビニエンスストアがあり、公道からお濠を望むことはできませんでした。また、散策路も整備はされているものの、コンビニエンスストアの「裏側の道」といった暗い印象が。
そのような周辺地域の状態を鑑み、私たちは「居住エリアから切り離されていたお濠の景色を、マンションの住民の皆さまはもちろん、地域の皆さまの景観の一部としても取り込めないだろうか」と考えました。佐賀市の土木事務所を訪ね、打ち合わせを重ねる日々の中で、偶然にも本物件の計画と同時に佐賀県によりお濠沿いの散策路を整備する計画が始まったこともあり、この相談は前向きに進むことになります。
こうして、マンションからすぐこの散策路にすぐ出られるよう、ラウンジから緑道に向かって緩やかに下っていくステップのある「ビューテラス」を設置し、敷地と散策路の境にある側溝には、通行用の蓋をかけることにしました。滞在する場というよりも、マンションと景観をつなぎ、ここを通って外に出かけたくなるような空間を作ったのです。
景観と街をつなぐ
次に考えたのが、エントランスからお濠への眺望です。今回は、お濠側がメインとなる外観デザインなので、エントランス側はシンプルに仕上げることにしました。これまでは立ち並ぶ建物で見ることができなかった価値ある景色を道路側からも見えるように、アプローチからエントランス、ラウンジ、お濠が一直線になるように配置をしました。
さらには、遠くへと広がるお濠とクスノキの大木を見通せる位置に、大きなピクチャーウィンドウを設けることで、まるで額縁に入ったかのような風景を作り出すことにしました。テラス席のベンチの位置は、このピクチャーウィンドウに映り込まないように、細部まで計算して設置し、建物の内部から外を眺めた時の美しさに徹底的にこだわりました。また、水面が映り込むように、ピクチャーウィンドウの高さも精緻に設計をしています。
玄関からお濠へと抜ける景色に、「美しい…」とつい言ってしまうほど、こだわって作った場所です。
景色とともに暮らす
もう一つこだわったのが、専有部から望めるお濠の景色です。DH城内は、積極的にワイドリビングの間取りを採用し、大きな開口部を設けることで、部屋に入ったときの開放感を作り出しています。上層階では、お濠の全景を望むことができ、階下には佐賀城公園の自然が広がります。中低層階では、お濠の木々の四季折々の変化や水面に映る景色が楽しめるほど、間近に自然を感じることができます。
またお濠の景色に限らず、西側の住戸からは毎年秋に行われるアジア最大級の国際熱気球大会「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」、東側からは毎年夏に開催される花火大会「佐賀城下栄の国まつり 佐賀城下花火大会」など、地域のさまざまな景色を楽しめます。
「ここに住まう方は、この景色が一番の財産になるはず」。そう願っての眺望計画です。
高まる期待に応える
こうしてDH城内は、2025年2月に竣工しました。
佐賀市内で初めて億ションのお部屋もあるという珍しさから、地元のメディアにも複数取りあげていただき、市内の関心を集めました。そして地元の方からは「あの場所にマンションが建つなんて」と高い期待をいただき、周辺にお勤めの方や、昔この周辺の学校に通っていたという方など、この場所に愛着を感じている方々を中心に、多数注目を頂きました。
また完成までの間、定期的に現場に足を運んでくださる方もいて、工事の進捗を楽しみにしていただいていたり、現場の職人さんを労っていただいたりと、期待値の高さを日々実感しました。
現在は暮らしが始まり、外出はエントランスからではなく、公園側出入口から散策路をお出かけになる方も多くなり、「日々の暮らしの中で、佐賀城公園を楽しめるようになって嬉しい」とお声をいただくほどです。
マンションから望める景色と佐賀城との接続が、DH城内で暮らす皆さまの生活をより良いものにしてくれること、そして地域の資源や街並みが残り続けることを、これからも願っています。
